2009年8月21日 (金)

ムエタイを観る

103_3_2日本の大相撲やメキシコのルチャ・リブレ、
タイのムエタイなど…

様々な国に存在する格闘技の興行は
写真一枚見ただけでも
充分に想像力をかき立てられるものがあります。

「異なる文化の魅力」というのでしょうか。

それらは競技という枠組みの中で
神事的側面や演劇性や、
103_1_2時にはギャンブル性なども加味されて発展した
独自の世界観の魅力を発しています。

そんなわけでムエタイ。

ふとした事からタイ旅行に行く事になり、
だったら是非、と念願のムエタイ初観戦を経験しました。

   ★     ★     ★

ムエタイ2大会場の一つ、
103_2ラジャダムナン・スタジアムの入り口通路を抜け、
テンションが上がってきた僕の耳に
まず入ってきたのは「オッサンたちの大歓声」。

とにかく、オッサン。 タイのオッサン。

第一印象、とにかくオッサンが熱い。

会場の大半はお金を賭けてるオッサンたちで、
試合が進んでいくと市場の競りのような状態になってきて、
グワーッと会場が盛り上がってくるんですね。

この様子には正直、感動しました。

もちろん、最前列で観るムエタイの迫力は
素晴らしいものがあったけど、
客のオッサンたちの熱や、セコンド陣の丹下段平ばりの熱い激など、
その場にいる人たちが作る空気感、
会場の雰囲気が一番強く印象に残りました。

(あと、試合の間ずっと無表情のままラッパ吹いて鐘鳴らしてる
 演奏部のオッサンたちも渋くてなかなか魅力的。)

   ★      ★     ★

ムエタイ以外の部分での初めてのタイの印象としては、
やはりどこか「怪獣」のルーツのようなものを
感じた、という事でしょうか。

寺院以外でも、街なかでガルーダやハヌマーンを見る事も多く、
タイ在住の日本人の方からいろいろと話を聞くと、
それら神話世界の住人たちの立ち位置は
ちょっとフランクな架空世界のスター、って感じで

(実際、他国の文化と混ざる中で天狗や孫悟空に変化しているらしく)

神様的な感じというよりは怪獣的であったり、
妖怪的であるのかな、といった印象を受けました。

そういえば子供の頃、ウルトラ兄弟とハヌマーンが
仲良く並んでいる写真を見て
「なんだこれは!?」と思いつつも
子供心になんだか妙に納得した事を思い出します。

どこか怪獣的なものを感じたり、
リングを見つめるオッサンたちの熱気に胸が熱くなったり、
自分の中の「憧憬」というか、「既視感」というか、
懐かしいような親しみを感じる国でしたね。タイは。

言葉は全く理解できなかったけどね…。

雑誌「Quanto」2009年7月号掲載

| | トラックバック (0)

2009年7月 6日 (月)

河合塾でカミロボ

102_2今回は、河合塾美術研究所名古屋校で行われた
「かんたんカミロボ」を使った授業の話です。

もしかしたら「美術」の「研究所」って言葉に
馴染みがない人もいるかもしれませんが、
これは要するに美大受験用の塾、予備校のことです。

「研究所」と言っても、
102_3奇抜で巨大なパラボラアンテナが立っていたり
庭のプールからロボが発進するような場所ではありません。
念のため。

   ★     ★     ★

河合塾のみなさんの作品は
非常に個性的、方向性のバラエティーに富んでいて、
それぞれにまとめ方がうまいなぁ、という印象を持ちました。

何かの「お題」に対して自分なりに答えを出す時、
それぞれの人が「作るモノ」と対面しながら
意識的に、また無意識に
「他者との関係の中で見えてくる自分の内面」と
向き合った結果がカタチとなって
現れているのだな、という事を改めて思いましたね。

S102_4こうやって作品や制作風景を見せてもらっていると、
自分が美術研究所に通っていた頃の事を
思い出したりもするものです。

   ★     ★     ★

僕が美術研究所に通っていた頃
「自分が好きな音楽をテーマに色彩構成をする」
S102_5_3という課題があったのですが、
これがなかなか辛かった授業として印象に残っています。

なんか、直感的にこれはとても恥ずかしい事に
なりそうな予感がしたのです。当時の僕は。

でも授業だから、モヤモヤしながらもやるしかない。

でもやっぱり、何の迷いもなく
S102_1真面目にクラッシックとかビートルズとかをテーマに
表現し始めている周りの人を見ると
「あぁやっぱりオレには無理だ」と
勝手に辛い気持ちになりつつ、

かと言って、

その場にいる人が誰も知らない
インディーズバンドの説明をし始める人とか、

「この色はBOφWYのイメージです」(そういう時代)とか、
「ブルーハーツのリンダリンダを表現しました」とか…

そっち方向で攻めるのも
それはそれで話す方も聞く方も辛くなってくるわけで

「すいません、もうこのくらいで勘弁して下さい…」

って感じだったなぁ…

ちなみに僕は「なんか逃げ道はないか?」と苦心したあげくに
「演歌」をテーマに海、船、女を抽象的に構成したのですが、
あの場合どうすれば正解だったのだろうか…。

S102_6
そういえば、それから数年後、
繁華街で前から歩いてきた派手目のねぇちゃんに
「あ、演歌の人!」と声を掛けられて

(立ち話の中で同じ授業を受けていた事が判明)

驚いた事を今思い出したけど…

結局僕は今回なんの話を書いているのか
よく分からなくなってきたのでこの辺りで終了します。

河合塾の皆さん、楽しい作品を見せてもらって
ありがとうございました。

※今回制作されたカミロボの数々は「みんなのカミロボ」ページに掲載中!

| | トラックバック (0)