メキシコプロレスの写真集
今回は本の紹介です。
タイトルは「ルチャの狂気 覆面の孤独」。
メキシコプロレス “ ルチャリブレ ” の写真集です。
たまたま本屋さんで見つけて、
「これは自分好みの濃い目の本が出版されているなぁ…」と
瞬間的に購入を決めた後に著者の名前を見てみると、
プロレスカメラマンの大川昇さん撮影、と書かれていて納得。
大川さんとは以前より親しくさせて頂いていたこともあって
(というのも、大川さんの奥さんに
若い頃に仕事で大変お世話になっていて)
あぁ、これはプロ中のプロによる
本当に純度の高い写真集が出版されたんだなぁ、と、
充実感に浸りながら購入。
帰り道にメキシコ料理の移動式ファーストフード店で
一杯やりながらページをめくり、至福の時を過ごしました。
★ ★ ★
大川さんのご職業は「プロレスカメラマン」。
ご自身でも書かれていますが、
プロカメラマンではなくプロレスカメラマン。
やっぱり、そこに “ レス ” が付く、
プロ中のプロが撮影された写真というのは訴えるものが違います。
プロレスを知り尽くした人が愛をもって撮影する「光と影」です。
この写真集を見ていると、メキシコという国に
プロレス(ルチャリブレ)という「なんだか得体の知れないもの」が
普通に存在している事の楽しさを思います。
誤解を恐れずに書くと、プロレスなんて、言ってみれば
世の中にとって無駄なもの、そして、
メキシコレスラー(ルチャドール)の大半が被っている
「覆面」というものも、スタミナ勝負の世界での “ 効率 ” を考えると、
本当に必要の無い無駄なものと言えます。
…が、そんな無駄なものが、遠く離れた異国では
人々の日常を彩る楽しみとして「素」の状態で溶け込んでいる。
子供やおばちゃんたちが「なんだか得体の知れないもの」を
普通に受け入れて楽しんでいる。
これは本当にステキな事だと再認識しましたね。
★ ★ ★
大川さんは写真集の中で「人生」という言葉を
繰り返し使われています。
人生か…。 やっぱり、そうなんだよなぁ…。
僕らは、一つの非日常空間の仕組み、
虚構の中でこそ際立って見えてくる
(観客も含めた)様々な人生のリアルな断片に惹かれているのだろうな。
光と影のコントラストが強い方が、
より「人生」がはっきりと際立って見えてくる。
ルチャリブレの世界を20年以上も撮り続ける大川さんの写真は、
僕たちにそういった事を思わせてくれます。
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